疾患情報 Disease Cases

広重クリニックの疾患情報

呼吸器の病気

気管支喘息
空気の通り道に炎症が続き、さまざまな刺激に気道が敏感になって発作的に気道が狭くなることを繰り返す病気です。日本では子供の8~14%、大人では9~10%が喘息です。高年齢で発症する方もおられます。原因はチリダニやハウスダスト、ペットのフケ、カビなどのアレルギーによることが多いのですが、その原因物質が特定できないこともあります。
慢性閉塞性肺疾患(COPD:chronic obstructive pulmonary disease)
従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称です。タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患であり、喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病といえます。
肺がん
肺に発生する悪性腫瘍で肺そのものから発生したものを原発性肺がんといい、通常肺がんといえば原発性肺がんを指します。一方、他の臓器から発生し、肺に転移したものを転移性肺がん、または、肺転移と呼びます。基本的にがんの性質は、どの臓器から発生したかで決まります。
睡眠時無呼吸症候群
いびきは睡眠時鼻からのどまでの一部が狭くなっておこる病気です。いびきだけなら体に影響はありませんが、無呼吸を伴うと良い睡眠が保たれなく、日中眠気をもよおし事故を起こす危険があります。また息が止まっていため体に十分な酸素がいきわたらず心臓、血管系の病気、さらに糖尿病などを引き起こすリスクが高くなります。
肺炎
肺炎は、細菌やウイルスなどの病原微生物が感染して、肺に炎症を起こす病気です。
せき、たん、息切れ、胸の痛み、発熱などの症状をみられます。疲れやすい、発汗、頭痛、吐き気、筋肉の痛み、さらには、お腹の痛みや下痢といった症状がみられることもあります。高齢な人では、肺炎を起しても、このような症状をはっきりと示さないことがあります。
普段から栄養の保持に心掛け、よく体を動かし、禁煙に努めることと、新型コロナウイルスワクチンやインフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンを接種しておくことが、肺炎予防につながります。
肺結核
結核菌という細菌が肺に感染して起こる病気です。肺以外にもリンパ節、腸、骨などにも感染します。肺結核は人から人に感染します。
非結核性抗酸菌症
結核菌以外の抗酸菌が肺に感染して起こる病気です。非結核性抗酸菌は土や水などの環境中にいる菌で、結核菌とは異なり人から人には感染しません。菌の種類は150種類以上ありますが、非結核性肺抗酸菌症の80%がマック菌で、次に多いカンサシ菌が10%です。
間質性肺炎
肺の間質(肺の空気が入る部分である肺胞を除いた部分で、主に肺を支える役割を担っている)を中心に炎症を来す疾患の総称です。特発性肺線維症など多様な病型を含んでいますが、その多くは原因が不明であり、また治療も困難な疾患です。
間質性肺炎では、炎症が進むと肺胞の壁の部分(肺胞壁)が厚くなり、肺胞の形も不規則になって、肺全体が固くなります。その結果、肺のふくらみが悪くなり、肺活量が落ち、酸素の吸収効率も悪くなっていき、息苦しくなったり、咳が出たりします。

内科系の病気

かぜ症候群
上気道に急性の炎症による症状を呈する疾患です。下気道にまで及ぶこともあります。原因は、80~90%がウイルスによるものです。主な原因ウイルスは、ライノウイルス、コロナウイルス、RSウイルス、パラインフルエンザウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルスなどがあります。ウイルス以外では、一般細菌、肺炎マイコプラズマ、肺炎クラミドフィラなど特殊な細菌も原因となります。
生活習慣病(高血圧、脂質異常症、高尿酸血症)
・高血圧 日本人にとって喫煙と並んで生活習慣病死亡に最も大きく影響する要因です。成人の2人に1人は高血圧であるとされています。
診察室での収縮期血圧(最大血圧)が140mmHg以上、または拡張期血圧(最小血圧)が
90mmHg以上の場合に高血圧と診断します。
高血圧自体に自覚症状はありませんが、脳卒中や心筋梗塞などの合併症を未然に防ぐために治療が必要です。
・脂質異常症 血液中の脂質の値が基準値から外れた状態を脂質異常症といいます。脂質の異常には、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)、HDLコレステロール(善玉コレステロール)、トリグリセライド(中性脂肪)の血中濃度の異常があります。これらはいずれも動脈硬化の促進と関連します。
・高尿酸血症 血液中の尿酸が7.0mg/dlを超えると高尿酸血症と診断されます。尿酸が高いだけでは自覚症状はありませんが、進行していくと結晶となった尿酸が関節・足先や耳たぶなどに溜まり、激痛の痛風発作が起こります。また腎臓に溜まって結石ができると背中に痛みが生じ、尿管や膀胱に移行するとその部分で炎症を起こし、激痛を生じます。尿管で起こった場合は尿管結石、膀胱で起こった場合は膀胱結石といい、これらを合わせて尿路結石と言います。
健診で指摘された異常値の相談
その他
腹痛、下痢、便秘、嘔吐、むくみ、だるい、疲れやすい、立ちくらみ、食欲低下、頭痛などの診療を行います。

耳・鼻・喉の病気

外耳道炎
本来耳垢は耳の入り口へ排出される自浄作用がありますが、耳掃除のし過ぎでこの作用が損なわれるため防護機能が働かなくなり、外から入ってきた細菌で炎症を起こすことが原因です。
耳の痛みやかゆみがあり、悪化すると耳たぶを触れるだけでも痛みます。さらに重症化すると耳の周囲が赤く腫れ熱を持ち口を動かすのも痛みます。
外耳道湿疹
原因は様々ですが過度の耳掃除が原因のことが多く、痒みやみみだれがあり耳の中にみみだれが溜まると耳閉塞感を起こすことがあります。
またカビが付くこともあり、まずは耳掃除を止めることです。点耳、軟膏、かゆみ止めの内服などで治療します。
急性中耳炎
小さな子供さんにはよく見られる病気です。風邪症状に伴い耳痛、不機嫌、発熱などの症状があります。
鼓膜所見などより重症度を判断しそれぞれに適切な治療を選びます。当院ではモニター画面で耳の所見を見て頂いて説明しています。
滲出性中耳炎
急性中耳炎が治りきらず鼓膜の内側の中耳腔に滲出液が溜まってくる病気です。長期にわたると耳の聞こえが悪くなり、読んでも返事をしない、テレビに近づいて見る、聞き返しが多くなるなどの症状が出ます。
鼻、副鼻腔炎が原因のことがあるためまずは内服し経過をみますが、治癒しない場合は鼓膜切開や鼓膜に小さなチューブを入れて換気をよくする治療を行います。
急性副鼻腔炎
鼻の周りには副鼻腔といういくつかの空洞がありこれは鼻とつながっています。上気道炎、インフルエンザの後に副鼻腔に細菌感染を起こしてくる病気です。
鼻閉、鼻汁、のどのほうに流れてくる後鼻漏などの症状があります。後鼻漏があるとのどに痰が引っかかった感じがし、咳払いしても出ずにうっとうしく感じるという方がいらっしゃいまたひどくなると発熱、頭痛、顔や歯の痛みを伴います。内視鏡下で鼻腔内を隅々まで観察し、レントゲン撮影やCT撮影が必要なこともあります。歯が原因の歯性副鼻腔炎もあります。
耳管開放症
耳管とは鼻の奥と耳の奥を繋いでいる管で鼓膜の内側の中耳腔の圧を外気圧と同じに保つ働きをしています。
しゃべっていると自分の声が響いて鬱陶しい,耳が詰まった感じ、聴こえにくいなどの症状があり、鼻すすりをすると鼓膜が震えているのを観察できることがあります。
種々の原因による体重減少の後このような症状がでることが多いようで、私のクリニックでは聴力検査や耳管機能検査をして診断します。
嗅覚障害
COVID19の後遺症として嗅覚障害が知られるようになりましたが原因は様々です。鼻、副鼻腔の病気が原因が一番多いのですが、COVID-19や感冒後、頭部外傷によるもの、また原因がはっきりわからないケースもあります。
COVID-19は早期に匂わないことに気が付きますが、感冒によるものは症状が治ってしばらく経過して気づかれる方が多いようです。また鼻、副鼻腔の病気が原因の嗅覚障害は徐々に進行しまったく匂わなくなって受診される方がいらっしゃいます。
鼻の中を径の細い内視鏡で観察しレントゲンなどの画像診断後治療を始めます。
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